「不正咬合もろもろと習癖」
矯正歯科を担当しています正木です。
当二期会歯科クリニックは開設以来四半世紀が経過しようとしています。当初10年間ほど、不正咬合を訴えて矯正歯科を受診する患者さんの内訳は大雑把に言って5割が反対咬合(うけ口)で、4割が叢生(乱ぐい歯)、1割が上顎前突(出っ歯)でした。しかし、その比率が徐々に変化し、最近では反対咬合が3割弱、上顎前突が3割で、叢生が4割となっています。この原因がどこにあるのかは判然としません。
様々な医療情報を簡単に得やすくなった環境により患者さんの意識レベルが変化したことも影響していると思われますが、一説には、反対咬合は誰の目にも判定しやすい不正咬合であり、近年矯正歯科診療所が各地で増加したことで、一番目に付きやすい反対咬合の患者さんが数多く治療を受けている結果、一診療所あたりの反対咬合の比率が減少したのではないか、とも言われています。確かに25年前10軒であった札幌市内の矯正単科開業の診療所は、現在32軒と増加していますし、更に矯正歯科を標榜する歯科診療所もかなり増えていますので、一理あるかもしれません。
この25年間に変化した今一つは、患者さんの年齢比率です。小学生から高校生までの成長期にある子供が圧倒的に多く、二十歳以上の成人は1割未満だったのが、今は小学生が2.5割、中・高生が4割、成人が3.5割となっています。日本の経済発展を背景に矯正歯科治療そのものが一般に普及したことに加え、使用する装置の審美的改良等により成人が昔に比べて大きな抵抗を感じることなく治療を受け入れられる環境になったこと、さらに8020運動に代表される日本歯科医師会の啓蒙活動や日本臨床矯正歯科医会(http://www.orthod.or.jp/)による「スマイルコンテスト」といった矯正歯科治療の普及活動などが、理由に挙げられるでしょう。
女子マラソンの土佐選手が歯にブレース(ブラケット)を装着して国内レースで優勝した姿は記憶に新しいですね。もう既に治療は終了し、今は保定中(後戻りしないように観察)とのことです。過去には陸上競技のカール・ルイスやテニスのシャラポアも矯正治療をしていました。このようにマスコミに矯正治療中の著名人が登場することは好ましいことです。健康な歯、歯肉(歯ぐき)と骨であれば、治療期間は別として、年齢に関係なく矯正治療は可能です。チョットおかしいなと感じたら是非矯正歯科認定医や専門医(http://www.jos.gr.jp/search/index.html)を受診しましょう。
来院される患者さんを拝見していますと色々な不良習癖(くせ)を持っていて、それが原因と思われる顎のゆがみや咬み合わせの異常を伴った不正咬合を目にします。例えば長期間にわたる頬杖癖は下あごの形やその位置を変化させ、結果的に左右の咬み合わせの違いや、歯並びの中心線のずれが生じます。
また、睡眠時の姿勢(睡眠態癖)も同様の影響を及ぼし、特にうつ伏せ睡眠は注意が必要です。下の写真は顔の右側を下に、すなわち左向きのうつ伏せ寝が習慣的に行われていた結果です。
成長期にこうした習癖による力が働くことで骨の形や歯並び、咬み合わせに異常を来し、治療が更に難しくなりますので是非気をつけていただきたいと願っています。
▽総合的な治療が可能な歯科医院です
医療法人 二期会歯科クリニック / 矯正歯科 小児歯科 歯科口腔外科 審美歯科
札幌市中央区北3条西2丁目 NC北専北3条ビル8F TEL:011-251-2220
矯正歯科を担当しています正木です。
当二期会歯科クリニックは開設以来四半世紀が経過しようとしています。当初10年間ほど、不正咬合を訴えて矯正歯科を受診する患者さんの内訳は大雑把に言って5割が反対咬合(うけ口)で、4割が叢生(乱ぐい歯)、1割が上顎前突(出っ歯)でした。しかし、その比率が徐々に変化し、最近では反対咬合が3割弱、上顎前突が3割で、叢生が4割となっています。この原因がどこにあるのかは判然としません。
様々な医療情報を簡単に得やすくなった環境により患者さんの意識レベルが変化したことも影響していると思われますが、一説には、反対咬合は誰の目にも判定しやすい不正咬合であり、近年矯正歯科診療所が各地で増加したことで、一番目に付きやすい反対咬合の患者さんが数多く治療を受けている結果、一診療所あたりの反対咬合の比率が減少したのではないか、とも言われています。確かに25年前10軒であった札幌市内の矯正単科開業の診療所は、現在32軒と増加していますし、更に矯正歯科を標榜する歯科診療所もかなり増えていますので、一理あるかもしれません。
この25年間に変化した今一つは、患者さんの年齢比率です。小学生から高校生までの成長期にある子供が圧倒的に多く、二十歳以上の成人は1割未満だったのが、今は小学生が2.5割、中・高生が4割、成人が3.5割となっています。日本の経済発展を背景に矯正歯科治療そのものが一般に普及したことに加え、使用する装置の審美的改良等により成人が昔に比べて大きな抵抗を感じることなく治療を受け入れられる環境になったこと、さらに8020運動に代表される日本歯科医師会の啓蒙活動や日本臨床矯正歯科医会(http://www.orthod.or.jp/)による「スマイルコンテスト」といった矯正歯科治療の普及活動などが、理由に挙げられるでしょう。
女子マラソンの土佐選手が歯にブレース(ブラケット)を装着して国内レースで優勝した姿は記憶に新しいですね。もう既に治療は終了し、今は保定中(後戻りしないように観察)とのことです。過去には陸上競技のカール・ルイスやテニスのシャラポアも矯正治療をしていました。このようにマスコミに矯正治療中の著名人が登場することは好ましいことです。健康な歯、歯肉(歯ぐき)と骨であれば、治療期間は別として、年齢に関係なく矯正治療は可能です。チョットおかしいなと感じたら是非矯正歯科認定医や専門医(http://www.jos.gr.jp/search/index.html)を受診しましょう。
来院される患者さんを拝見していますと色々な不良習癖(くせ)を持っていて、それが原因と思われる顎のゆがみや咬み合わせの異常を伴った不正咬合を目にします。例えば長期間にわたる頬杖癖は下あごの形やその位置を変化させ、結果的に左右の咬み合わせの違いや、歯並びの中心線のずれが生じます。
また、睡眠時の姿勢(睡眠態癖)も同様の影響を及ぼし、特にうつ伏せ睡眠は注意が必要です。下の写真は顔の右側を下に、すなわち左向きのうつ伏せ寝が習慣的に行われていた結果です。
成長期にこうした習癖による力が働くことで骨の形や歯並び、咬み合わせに異常を来し、治療が更に難しくなりますので是非気をつけていただきたいと願っています。
▽総合的な治療が可能な歯科医院です
医療法人 二期会歯科クリニック / 矯正歯科 小児歯科 歯科口腔外科 審美歯科
札幌市中央区北3条西2丁目 NC北専北3条ビル8F TEL:011-251-2220
#
by nikikai_sapporo
| 2008-08-17 16:22
| Dr.正木 史洋