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歯科医師が綴るコラム集やお知らせなど【二期会歯科クリニック】札幌市中央区北3条西2丁目 NC北専北3条ビル8F/TEL:011-251-2220


by nikikai_sapporo

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「漢方薬とスパイスカレー」
担当 池田高明


 昨年の秋から、症例により漢方薬を処方するようになりました。きっかけは、毎月参加させていただいているJR札幌病院 歯科口腔外科主催の「創成川DC(dental conference)」という勉強会です。
 勉強会では、口腔外科はもちろん、歯科治療をおこなう際、関連の深いテーマを中心に、循環器、呼吸器内科など他科の先生から専門分野の最新の医学知識を学ばせてもらっています。  

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 超高齢社会の日本において、多くの疾患を抱えた患者さんが歯科医院を受診されています。患者さんが他科でどのような治療を受けられているのか、歯科医師もしっかり把握しておくことは、安全に診療を行っていくうえで重要です。勉強会の中で、自分が大学5、6年生のときに受けていた内科、外科などの隣接医学の講義では学ばなかった新しい薬や治療法の話を聞いていると、医学は日進月歩であり、知識のアップデートは常に必要なのだと改めて実感しています。

 本筋から少し話がそれましたが、昨年、同勉強会で北海道大学歯学部高齢者歯科学教室の山崎裕教授から「漢方薬と歯科」というテーマで、口腔内科的疾患(口腔乾燥症、口内炎など)に対し、漢方薬をもちいた症例を供覧させていただきました。漢方薬については、一知半解であったのですが、東洋医学の考え方の基本から、同じ疾患でも漢方薬を使い分ける際の勘所までをご教授いただき、自分にとって新地平を開くべく端緒となりました。

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アフタ性口内炎

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口腔乾燥症

 医科では、すでに漢方薬は広く処方されており、漢方薬を服用された経験がある方も多いかと思います。
 歯科でも、保険適応の漢方薬が現在、11種類あります。(昨年より、適応が
7種から拡大されました。)最近は、北大病院の歯科でも、処方するケースが増えてきているとのことでした。

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 医学を野球のピッチングに例えると(!?)、西洋医学的アプローチが「ストレート」ならば、漢方薬を使う東洋医学的アプローチは「変化球」なのかなと思います。「変化球」を身につければ、「ストレート」のみで通用しない時、乗り切る手札をもつことになり、自分の臨床に幅が広がると考えています。

             *****

 漢方薬についての勉強をしたことと関係なく、今年から以前より挑戦してみたいと思っていたスパイスカレー作りをするようになりました。水野仁輔さんという方の本との出会いが発端です。本の中ではスパイスカレーを美味しく作るために、著者が20年にわたり苦悩した末見出したルール、近道を示してくれています。
 スパイスを使うことは正直ハードルが高いと思っていました。しかし、本では、玉ねぎを飴色になるまで炒める際のポイントから、スパイスごとに加えるタイミングや香りを立たせるためのコツなどを詳細に、写真も多くまじえ教えてくれています。なにより、そんなに煩雑でないとわかったことがやってみようと決心した契機です。

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 インドの食生活を独特のものにしている点に、「アーユルヴェーダ」の存在があります。これは人のからだを小宇宙とみなし、生まれてから死ぬまでをいかに心身ともに健康に過ごすかを教える、中国の「医食同源」とも共通する部分がある伝承医学です。健康のために使われるのがスパイスなど自然の薬草であり、インドではこの医学が人々の生活に浸透しています。
 故に、インドでは、家庭のカレーの味は常に変わるもののようです。家族の体調、季節、天候によりスパイスの調合を変化させるので、いつ食べても少しずつ味が異なるのです。
 こうした点からも、スパイスカレーは漢方薬がふんだんに入った究極の健康食といえるのではないでしょうか。実際、カレーのスパイスが多く日本に入ってきた安土桃山時代から明治初期までは、これらは薬用として使われてきた経緯があります。スパイスは、もともと植物ですから、ビタミン、ポリフェノールが多く、強い抗酸化作用があります。またスパイスを効かせることで、塩分量も抑えることができます。カレーは、メインの食材を決め、スパイスの種類と量、使用タイミングを考え、健康的な料理にすることができます。

 カレー粉やルーを使わないで、カレーを作るべく、クミン、クローブ、カルダモン、コリアンダー、カイエンペッパーなどパウダーとホールでスパイスを10種ほど購入しました。

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 それぞれのスパイスの香りなどの特徴、効能などは覚えて、作り方のポイントを意識し作っています。
 そして、食べてみて今度はこうしてみようなど、フィードバックし次また作るのが楽しいです。
 下は先月作ってみた、バターチキンカレーとスープカレーです。自分でやってみるとカレー専門店のプロの偉大さがよりわかるようになりました。

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 これからも、スパイスを使った料理は続けていって、いつかインド人のように体調に合わせ、融通無碍にスパイスのバランスを変えたりできるようになったら、もっと料理が楽しくなるのだろうと妄想しています。
 そして、重ねて食と健康のつながりの深さを感じ、歯科医師として患者さんのために勉強していかねばならないことは限りないと思ったのでした。


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by nikikai_sapporo | 2019-09-06 10:58 | Dr.池田高明