コラム・9月号(第179回)/ Dr.大西 康友【二期会歯科クリニック・札幌市中央区】
2022年 09月 01日
〜マウスピース型矯正装置の危険性〜
矯正科の大西です。
今回は、流行っている「マウスピース矯正」について書きたいと思います。
成人の患者さん対象の矯正治療は・・・・
歯一本ずつに金具をつけるマルチブラケット装置による治療と・・・
マウスピース型矯正装置による治療に、大きく分けられます。
最近ではマウスピース型矯正装置がとても人気です。
目立ちにくく、取り外しができるため、歯ブラシもし易いので、衛生的です。
当医院でも症例によっては使用しています。
しかし、この治療装置は全ての症例に対応できないことが分かってきています。
更に、症例によっては返って悪くなることがあります。
その一例をご紹介いたします。
主訴は「前歯が出ているのを治したい」でした。
マウスピース装着し1ヶ月後には、もっと出っ歯になってしまっています。このようなことが起きますと、なかなか治療は難しくなります。
では、なぜこのようなことが起きたのでしょうか??
この患者さんの顎関節のX線画像を見てみますと…、
患者さんの顎関節の下顎頭形態は左右とも変形しているのが分かります。
この患者さんの顎の正しい位置と普段咬んでいる位置に大きな差があると思われます。
その差を術前の診察時に把握できないと、治療が進むにつれ返って悪化し、不幸な結果を招きます。
当医院ではこうした不幸な結果を防ぐために、術前に顎関節の検査診断も行っており(当院ホームページ矯正科参照)、顎の安定する位置に綺麗な歯並びと咬み合わせを作ることに努力しております。
マウスピース型矯正装置による治療でお悩みの患者さん(咬めなくなった、返って悪くなったなど…)がいらっしゃいましたら、一度、是非ご相談ください。
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▽総合的な治療が可能な歯科医院です
医療法人 二期会歯科クリニック / 矯正歯科 小児歯科 歯科口腔外科 審美歯科
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by nikikai_sapporo
| 2022-09-01 07:28
| Dr.大西 康友