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歯科医師が綴るコラム集やお知らせなど【二期会歯科クリニック】札幌市中央区北3条西2丁目 NC北専北3条ビル8F/TEL:011-251-2220


by nikikai_sapporo

コラム・3月号(第173回)/ Dr.佐藤 禎【二期会歯科クリニック・札幌市中央区】

「歯周病治療におけるリグロスという薬剤について」

私は現在、日本歯周病学会の専門医を取得していることも要因の1つですが、歯周病の治療に力を入れて診療しています。最近では5年ほど前に発売になり、しかも保険適応の「リグロス」という歯周組織再生剤をよく使っています。

リグロスの話をする前に、歯周病やその治療についてリグロスのパンフレットを抜粋して説明します。

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【歯周病とは】
歯と歯肉(歯ぐき)の境目に付着したプラーク(歯垢:細菌の塊)・歯石の中に存在する歯周病菌により 、 歯肉の発赤、腫れ、出血などが起きる病気です。進行すると歯と歯肉の間に深いすき間(歯周ポケット)が でき、そのままにしておくと歯槽骨(歯を支えている骨)などの歯周組織が破壊されて、結果的に歯を失う原因になります。

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【歯周病の治療】
歯周病の治療には大きく分けて歯周基本治療と歯周外科治療の二つがあります。歯周基本治療は歯周病の原因であるプラーク・歯石を除去し、炎症症状を改善するために行われます。歯周基本治療だけでは 症状が十分に改善せず、深い歯周ポケットが残っていたり、複雑な歯槽骨の欠損が認められる場合は、 歯周外科治療が行われます。

【歯周外科治療】
歯周外科治療は歯周基本治療では除去できなかった歯周ポケットの深いところに存在するプラーク・歯石などをきれいに除去するために行われます。歯肉に局所麻酔を行った後、歯肉を切開・剝離してプラーク・歯石などを取り除きます。 歯周外科治療時に歯周組織再生療法を併用することで、失われた歯周組織を再生させる工夫をすることもあります。


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歯周外科治療の際、歯槽骨が無くなった部分にリグロスを塗布すると、塗布した部位の血管新生が促進し、歯周組織を再生させる細胞を呼び寄せられます。このような働きをする因子をグロースファクター(体内にもともと存在するタンパク質の一種、細胞増殖因子)と言います。リグロスが発売される前はエムドゲインやGEM21などのグロースファクターもありましたが、保険適応外で費用が高く、保険の制度上の制約もあり、使うことが困難でした。

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保険の治療でどうしても治すことのできなかった一部の歯周病に比較的気軽にリグロスを使うことができるようになり、メインテナンス中の患者などにも挙って使ってみました。その結果、かなりの確率で歯周病が治ったのです。
歯周外科治療時には、特殊な歯肉のめくり方をしたり、根の表面の滑沢化を特に意識して行ったり、術後の管理も細かく行うなど、かなり神経を使っていることも治癒率を上げている原因かもしれません。使ってみた感触としては、保険外のグロースファクターなどと比較しても遜色ない効果があるように実感しています。

魔法の薬ではないので全ての歯周病に有効ではないのですが、適切な症例に適切な手技を用いれば、かなりの効果があります。歯周病の学会やスタディーグループの先生などにも症例発表や意見交換などでお勧めしています。


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医療法人 二期会歯科クリニック / 矯正歯科 小児歯科 歯科口腔外科 審美歯科
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by nikikai_sapporo | 2022-03-22 21:10 | Dr.佐藤 禎