コラム・3月号(第77回)/Dr.森本光一 【二期会歯科クリニック・札幌市】
2014年 03月 16日
映画「RUSH プライドと友情」を観て
お前がいたから、強くなれた
ジェームス・ハントvsニキ・ラウダ
1976F1グランプリ、大クラッシュが運命を分けた・・・
永遠に語り継がれる感動の実話
1976年まだ私が小学生だった当時日本はスーパーカーブームで、元々車好きだった私はすっかりはまっておりました。当時一番好きだったF1マシンがラウダの乗っていたフェラーリで、今のようにインターネットやテレビ、雑誌等でほぼリアルタイムで情報を入手できなかった当時でも、ニキ・ラウダについては生死に関わる大クラッシュからわずか42日後にはレースに復帰して二年連続ワールドチャンピオンを目指すと言うことは知っておりました。その結果は初めて日本で行われる伝説の1976年F1世界選手権イン・ジャパンで決まるとあって、大興奮の中テレビの生中継にかぶりついて見ていたという思い出があります。この映画の第一報を聞いた時にはものすごく興味をそそられた反面、正直すごく嫌な予感がしました。なぜならカーレースを題材とした映画にはがっかりさせられた想い出しかないからであります。
車好きの目から見るとリアリティに欠けるか、クラッシュシーンに比重が置かれグロテスクになるかどちらかだからであります。しかもこの作品は思い入れがあるストーリーなだけに不安な気持ちで一杯でした。
だがしかし、そんな不安を吹き飛ばすくらいこの映画は楽しめました。
なんと言っても、ラウダとハントは性格もドライビングスタイルも正反対なのに、お互いをライバルと認めた上で己の信念を決して曲げること無く自分を信じて己を貫き通す、この男らしさ!特にこの時代のF1は車の性能差よりもドライバーの腕が物言う時代で、車やコースの安全性も今と比べると雲泥の差で常に死と隣り合わせにレースをしなければならない中、死んでもかまわないと猪突猛進なハントに対し、死を回避できることは何かと冷静に対応するラウダという、この二人のコントラストが絶妙であります。レースを主題とすると車の走っているシーンが確かに重要ですが、それはレースの映像を見られる現在ではあまり重要ではなく、むしろマシンを操るドライバーのキャラクターが作品の出来を左右します。
F1の歴史上、この二人以外にものライバル関係は沢山ありますし、この二人よりも良い成績のドライバーもたくさんいます。例えばアイルトン・セナとアラン・プロストの関係なんかは、チームもマクラーレンVSフェラーリと一緒ですが、この二人で物語を作ると話が陰湿すぎて誰も観たいと思わないものになってしまいます.ラウダとハント、記録よりも記憶に残る天才レーサー二人だからこそなし得た感動の実話がそこにはありました。
配役も見事でした。ラウダ役のダニエル・ブリュールもハント役のクリス・ヘムズワースも雰囲気も立ち振る舞いもそっくりでしたし、その他の登場人物もけっこう似ていてすっかり当時の映像を見ている気分になりました。(ただラウダは若い頃出っ歯だったのでそれを再現するために付け歯で役作りしていたのですが、某お笑い芸人を思い出してしまってつらかったです。)
また、もっとレースシーンはCGぽいかな~と思っていたら、世界中から現存する実車のF1マシンを集めて使用し、ヘルメットやレーシングスーツも復刻版をメーカーに創ってもらったりしてなかなかいい味をだしてました。
この作品のポイントとなるラウダのクラッシュシーンは、実際の映像もドキュメンタリー映画やテレビでその昔何度も観たことがありましたが、この映画では実際の事故現場で忠実に再現して撮影されており、完璧でした。
あえてこの映画のマイナスポイントを挙げるとすれば、古い実車を使用したためか、エンジン音がいまいち回転数上げてないな~と感じたことと、憧れのラウダの走りが雨とレーススタートからわずか2周で自らリタイアしたため、ほとんどテレビで見ることができずに『何やってんだよラウダ!』とひどくがっかりした当時のことを思い出してしまったことでしょうか。
それにしても今でもF1界のご意見番として現役のラウダですが、今の方(下の写真)がかっこいい感じがするのは気のせいでしょうか?
▽総合的な治療が可能な歯科医院です
医療法人 二期会歯科クリニック / 矯正歯科 小児歯科 歯科口腔外科 審美歯科
札幌市中央区北3条西2丁目 NC北専北3条ビル8F TEL:011-251-2220
お前がいたから、強くなれた
ジェームス・ハントvsニキ・ラウダ
1976F1グランプリ、大クラッシュが運命を分けた・・・
永遠に語り継がれる感動の実話
1976年まだ私が小学生だった当時日本はスーパーカーブームで、元々車好きだった私はすっかりはまっておりました。当時一番好きだったF1マシンがラウダの乗っていたフェラーリで、今のようにインターネットやテレビ、雑誌等でほぼリアルタイムで情報を入手できなかった当時でも、ニキ・ラウダについては生死に関わる大クラッシュからわずか42日後にはレースに復帰して二年連続ワールドチャンピオンを目指すと言うことは知っておりました。その結果は初めて日本で行われる伝説の1976年F1世界選手権イン・ジャパンで決まるとあって、大興奮の中テレビの生中継にかぶりついて見ていたという思い出があります。この映画の第一報を聞いた時にはものすごく興味をそそられた反面、正直すごく嫌な予感がしました。なぜならカーレースを題材とした映画にはがっかりさせられた想い出しかないからであります。
車好きの目から見るとリアリティに欠けるか、クラッシュシーンに比重が置かれグロテスクになるかどちらかだからであります。しかもこの作品は思い入れがあるストーリーなだけに不安な気持ちで一杯でした。
だがしかし、そんな不安を吹き飛ばすくらいこの映画は楽しめました。
なんと言っても、ラウダとハントは性格もドライビングスタイルも正反対なのに、お互いをライバルと認めた上で己の信念を決して曲げること無く自分を信じて己を貫き通す、この男らしさ!特にこの時代のF1は車の性能差よりもドライバーの腕が物言う時代で、車やコースの安全性も今と比べると雲泥の差で常に死と隣り合わせにレースをしなければならない中、死んでもかまわないと猪突猛進なハントに対し、死を回避できることは何かと冷静に対応するラウダという、この二人のコントラストが絶妙であります。レースを主題とすると車の走っているシーンが確かに重要ですが、それはレースの映像を見られる現在ではあまり重要ではなく、むしろマシンを操るドライバーのキャラクターが作品の出来を左右します。
F1の歴史上、この二人以外にものライバル関係は沢山ありますし、この二人よりも良い成績のドライバーもたくさんいます。例えばアイルトン・セナとアラン・プロストの関係なんかは、チームもマクラーレンVSフェラーリと一緒ですが、この二人で物語を作ると話が陰湿すぎて誰も観たいと思わないものになってしまいます.ラウダとハント、記録よりも記憶に残る天才レーサー二人だからこそなし得た感動の実話がそこにはありました。
配役も見事でした。ラウダ役のダニエル・ブリュールもハント役のクリス・ヘムズワースも雰囲気も立ち振る舞いもそっくりでしたし、その他の登場人物もけっこう似ていてすっかり当時の映像を見ている気分になりました。(ただラウダは若い頃出っ歯だったのでそれを再現するために付け歯で役作りしていたのですが、某お笑い芸人を思い出してしまってつらかったです。)
また、もっとレースシーンはCGぽいかな~と思っていたら、世界中から現存する実車のF1マシンを集めて使用し、ヘルメットやレーシングスーツも復刻版をメーカーに創ってもらったりしてなかなかいい味をだしてました。
この作品のポイントとなるラウダのクラッシュシーンは、実際の映像もドキュメンタリー映画やテレビでその昔何度も観たことがありましたが、この映画では実際の事故現場で忠実に再現して撮影されており、完璧でした。
あえてこの映画のマイナスポイントを挙げるとすれば、古い実車を使用したためか、エンジン音がいまいち回転数上げてないな~と感じたことと、憧れのラウダの走りが雨とレーススタートからわずか2周で自らリタイアしたため、ほとんどテレビで見ることができずに『何やってんだよラウダ!』とひどくがっかりした当時のことを思い出してしまったことでしょうか。
それにしても今でもF1界のご意見番として現役のラウダですが、今の方(下の写真)がかっこいい感じがするのは気のせいでしょうか?
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by nikikai_sapporo
| 2014-03-16 20:42
| Dr.森本 光一