歯科医師が綴るコラム集やお知らせなど【二期会歯科クリニック】札幌市中央区北3条西2丁目 NC北専北3条ビル8F/TEL:011-251-2220


by nikikai_sapporo

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 桜の花が散り枝えだに青葉をまといはじめると、朝晩はまだ冷気の残るなか、ライラックの花がほころびその端正な香りを漂わせ始めて札幌はライラック祭りを迎えます。北海道矯正歯科学会の学術大会がそんな頃合いの5月下旬に開催されていたのはもう十数年前までのことで、現在では毎年6月の第三日曜日開催となっています。その6月17日の学会についてあれこれ頭の中で考え始めていた矢先、当院ホームページ統括の門脇先生からブログを7月にアップする旨の喚起メールをもらったな、と思っているともう6月になってしまいアカシアの白い花房を目にするようになっていました。前回の拙文を掲載してから1年、早いものです。
 昨年の春、透析専門医である松尾英徳先生から6x6版のフィルムカメラをお譲り頂き、恐る恐るいじり始めることになりました。仕事柄、矯正歯科治療の記録として口腔内や顔面の写真撮影のため一眼レフカメラにはフィルム時代から現在のディジタルに至るまで、私物を含めて三十数年に渡り慣れ親しんではいますが、この1950年代製と覚しき旧西独BALDA社のSuper Baldax は、撮影の際ボディー内に引き込み収納されている蛇腹付きレンズ(80mmF2.8)部をスプリングの力で繰り出すもので、フィルムの装填や巻き上げ、絞り、シャッタースピード設定、レンジファインダーによるフォーカス合わせ等々が儀式を行う感覚にも似て、最初のうちは少し厳粛な気持ちと戸惑いを感じておりました。しかしその昔、小六から中学にかけて手元にあった小西六写真工業(後のコニカ)製スプリングカメラのコニレットIIのことや、二十歳代最後の2年間をOHSUで過ごした際、主任教授であったDr. Savaraに助言を受けつつハッセルブラッドを用いて立体写真撮影を試みたこと等を懐かしく思い起こしながら、いくつかの失敗を重ねた結果、昨今のディジタルカメラにはないその素朴なアジを楽しめるようになりました。ガイドナンバー14の小さなストロボとISO400のフィルムを使用していますが、現像が出来上がるまで4~5日ほど時間がかかること、撮影画像の確認が直ぐできないことを除いてはそれほど大きな不自由を感じません。ただ、像の端と端が少し重なることがあり、撮影後フィルムを巻き上げる際、うら蓋の小窓でフィルム番号を確かめながら小刻みな位置調整が必要だということが、ごく最近になって分かりました。現在のフィルムあるいはその裏紙の厚さ等が昔に比べ薄くできているのかも知れません。

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Super Baldax

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同カメラによる画像(矯正歯科スタッフ)

 さて、当院では治療記録用の一眼レフカメラを2007年3月にそれまでのフィルムからディジタルへ更新し、そして2010年春にはレントゲン撮影を全てディジタルへと変更しました。ディジタル化の利点としてはレントゲン撮影時の被曝量をほぼ半減できること、階調変化やエッジ効果を容易にでき見やすい画像が得られること、患者さんの診療録ファイルを薄く軽くできること、写真の劣化がなく、学会発表用に簡単に加工できること等々です。一方、長期保存に耐え信頼性が高く、見たい時にはいつでも手にとって見られる写真(銀塩)フィルムにたいして、ディジタルデータを見るにはコンピュータとモニターが必要であり、またデータを保存するCD、DVD、 ハードディスク、メモリースティック等には、熱、湿気、静電気、衝撃による破損という弱点が指摘されています。そこでディジタルデータの保存には常に複数のバックアップを残すことが必須となり、当院でもレントゲンデータは複数のハードディスクに、ディジタルカメラのデータはハードディスクと二組のDVDにバックアップを残しています。
 小生が、ワープロ機からパソコンに乗り換えた90年代前半はまだフロッピーディスクが標準でした。その後MO、CD、USB メモリー、DVD、Blu-Ray等と媒体は多様化しながら記録容量の高密度化を伴って変遷し、既にソリッドステート仕様のパソコンも製品化されている有様です。データを残しているDVDが将来無くならないという保証は無いかも知れません。今、テープを使ったレコーダーは録音、録画問わずどこを探しても見当たらないのです。そろそろ自宅のVHSレコーダーもDVD・Blu-Rayタイプにしなければと思いながら、銀塩フィルムの持つ魅力(信頼性・耐久性と味わい)を恨みつつ、国内唯一残ったメーカーがカメラ用フィルムを作り続けてくれることを願うこの頃です。

▽総合的な治療が可能な歯科医院です
医療法人 二期会歯科クリニック / 矯正歯科 小児歯科 歯科口腔外科 審美歯科
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by nikikai_sapporo | 2012-07-01 06:27 | Dr.正木 史洋