歯科医師が綴るコラム集やお知らせなど【二期会歯科クリニック】札幌市中央区北3条西2丁目 NC北専北3条ビル8F/TEL:011-251-2220


by nikikai_sapporo

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<煉瓦の街・野幌>

 小生の故郷は札幌市から車で30分ほどの江別市野幌。野幌町はレンガを主産業と
していたころの話しである。小学校の向かいには大きな煉瓦工場があった。当時の煉
瓦を作る工法は、粘土を煉瓦の大きさに成型しヘラでたたいて滑らかにし、それを天
日干しにしてから窯で焼いて作っていた。

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天日干し

当時の小学校の向かいの広い敷地には粘土をたたく多くの作業員と干した煉瓦が整然
と並べられた光景があり、近くにはやはりレンガで出来た高い煙突があった。


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野幌煉瓦工場

また春になると桜が綺麗に咲いていたのを鮮明に覚えている。
当時から野幌銘菓と言えばレンガ餅、煉瓦の形の餅に餡が入り適度な甘さで小生の好
物だった。「煉化もち」と表記され今もまだ売られているのは嬉しい。

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煉化もち

そのころは札幌から江別に続く国道はまだ砂利道であり、夜になると丸井デパートの
屋上からの回転するサーチライトが数十秒ごとに野幌の町並みを明るくしていたのを
憶えている。
現在は煉瓦の製造はすべて工場内でオートメーション化されているが、日干しレンガ
の並ぶその光景は子供ながらに懐かしく自分の進路に影響を与えた記憶として残って
いる。
当時は野幌駅まで夕張鉄道が石炭を運び、列車は蒸気機関車で黒い煙を吐いて走って
いた。冬の夜にはオーロラが見られたこともあり、夏の校庭ではUFOも目撃したこ
とがあった。(ホントです)。学校の隣の神社にお祭りが来ると出店の中には「がま
の油売り」的な怪しい薬を売る店も出て、その軟膏をつけて香具師っぽいオジサンに
乳歯を大衆の面前で抜かれたこともあった。(そのときはスゴイ!と思ったが、小学
校の高学年には引っ張れば簡単に抜ける歯が結構ある)

 小生の子供時代は今で言う悪ガキで、友達とつるんでは色々な悪さをしていた。あ
る日、仲間とふざけて教室の壁を空手のまねをして穴を開けた事があった。それを発
見した担任は、「そんなに叩きたいのなら廊下のレンガの壁を叩きなさい」と命じ
た。仕方なく二人で手に血がにじむまで堅いレンガを叩き続けたのを懐かしく憶えて
いる。放課後は野幌原始林が遊びの庭だった。高い木から落ちて気絶したり、沼に友
人が落ちて溺れて、助けようとした自分までも死にそうになったことなど、思うと今
ではとんでもなく危険なことが茶飯事のようにあった。今日までよく生きてこられた
ものだと我ながら感心する。
そんなこともあってか成人してからも何故かレンガ建築に興味と憧れをもち、いつか
は自分もレンガの家に住んでみたいと思っていた。
 二十数年ほど前のある日、小学校時代の同級生(たぶん彼は一緒に壁に穴を開けた
仲間)に出会い、彼は親の後を継ぎ煉瓦会社の社長になっているのを知った。昔風の
手作り煉瓦への憧れを話すと、話はとんとん拍子で進み、彼は小生好みの昔風煉瓦を
焼いてくれるということになった。
それから慌てて設計を始めた。参考にいろいろな煉瓦建築を見て回った。野幌の小さ
なレンガの家、サッポロビール園、ファクトリー、道庁、東京駅、古い教会などな
ど。

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今村カトリック教会

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小樽倉庫

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大阪公会堂

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東京駅

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北海道庁

 ああでもない、こうでもないと設計士と議論を重ね図面を描き直し、そして更に2
年の歳月を経てささやかな我が家が完成した。

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我が家01

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我が家02

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我が家03

完成後20数年経ったが、いつの間にか外壁にはツタが一面に広がり、秋ともなると
落ち葉の片づけがやや大変ではあるが、何のメンテナンスもしていないのにそれなり
に鄙びているだけで、土のぬくもりと懐かしさに包まれた住まいはなかなか快適であ
る。

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by nikikai_sapporo | 2012-04-12 21:02